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アセルカデ

Research

Cluster formation in clumps using MHD simulation (2022-)

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   星の多くは星団として生まれることがよく知られています。そのため、星団形成を理解することは、星形成や銀河の進化の全体像を把握する上で非常に重要です。 クランプと呼ばれる高密度ガス雲が星団の母天体であると考えられています (Lada & Lada 2003)。最近の観測的研究によって、この星団形成クランプがしばしば、複数の速度成分を持つ複雑な速度構造を示すことが分かってきています。こうした複雑な速度場を説明する仮説の一つとして,クランプ同士の衝突が挙げられています(Higuchi et al. 2010)。一方、単一のクランプが回転しながらインフォールする運動でも、観測される速度構造を説明できることを示す研究もあります (Shimoikura et al. 2016)。このように、星団形成クランプに対して、いくつかの仮説が提唱されており、星団の形成・進化過程については未だ不明な点が多く残されています。 

  そこで私たちは、「クランプ衝突」と「回転を伴う単一クランプのインフォール」という2つの星団形成過程をMHDシミュレーションで再現し、それぞれのシナリオの物理的特徴を探っています。

MHDシミュレーションで探る高密度コア衝突 (2021-2022) 

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  分子雲コアの数密度が高い領域では, コアの衝突は高い頻度で発生する可能性があります。そのため, コア同士の衝突は,コアの進化と誘発的星形成を解明する上で非常に重要な物理プロセスです。そこで我々は3次元自己重力磁気流体シミュレーションを用いて磁場中での高密度コアの衝突プロセスを詳細に探りました。

星間雲と衝撃波の相互作用(2020-2021)

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星形成は、衝撃波による圧縮によって誘発される可能性があります。この研究では自己重力3次元流体力学シミュレーションを用いて、衝撃波と分子雲コアスケールのボナー・エバート球との相互作用を調べ, 星形成が誘発される物理条件を明らかにしました。

Kinoshita, S. W.,  Nakamura, F., & Wu, B. 2021a  ApJ, 921, 150,

赤外線暗黒星雲 M17SWexでの分子雲衝突 (2019-2020)

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野辺山45m望遠鏡で取得した13CO(J = 1-0)データを使用して、赤外暗黒星雲M17 SWexの構造を調査しました。位置-速度図上にみられるブリッジ構造の存在と, 磁場の傾向から

​この領域で分子雲衝突が生じている可能性がある事を明らかにしました。

Kinoshita, S. W., Nakamura, F., Nguyen-Luong, Q., et al. 2021b,  PASJ, 73, S300

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